ペットの歯周病

ペットの歯周病

ペットの歯周病

歯周病とはいったい何なのでしょうか。

 

 

 

歯周病

 

歯周病は、口腔内の感染が原因で引き起こされる炎症性疾患の一つです。進行すると、歯の周囲の歯ぐきや支持組織が破壊され、骨も溶けてしまうことがあります。

口腔内に食べカスなどが残ったままになると、そこに細菌が繁殖し、炎症を引き起こします。これにより、歯ぐきが赤く腫れたり、歯周組織が傷ついたりすることがあります。見た目にも不快な症状が現れることがあります。

 

歯周病は大きく分けて2つに分かれ、歯肉炎と歯周炎に区別されます

 

歯周病は、初期段階を歯肉炎と呼び、進行すると歯周炎に発展します。

口内に存在する多数の細菌によって引き起こされ、歯肉炎では歯ぐきの赤みや腫れ、出血などの症状が見られます。歯肉炎は、歯と歯肉の間の特定の部位で炎症が起こります。これは、歯垢の蓄積やプラーク細菌が歯や歯と歯の間に付着することで引き起こされます。

歯周炎は、歯肉だけでなく、歯の周囲の組織にも炎症が広がります。歯周組織には歯肉だけでなく、歯根膜、歯槽骨、セメント質などが含まれます。歯周炎が進行すると、歯周組織の破壊や消失が起こり、歯が伸びたように見えることがあります。この段階になると、歯周辺の組織を元の状態に戻すことが難しくなります。

 

 

3段階に分けられる歯周病の症状

 

軽度・・・歯肉が赤くなる、腫れることがある
軽度・・・歯が揺れる、口臭が出る、唾液が粘っこくなることもある
重度・・・口臭が酷くなり、歯ぐきから膿がでてくる

 

以下の症状が見られた場合、歯周炎が疑われる可能性があります。

歯石が形成される
口臭がする
よだれが多く出る
食事が噛みにくい様子
歯ぐきからの出血
歯が抜け落ちる

治療方法

 

歯周病は放置すると進行し、深刻化する可能性が高い病気です。早期発見と適切な治療が重要です。歯周病の治療法には以下のようなものがあります。

歯石除去

歯周病になると、通常歯石が歯に付着していることが多いです。歯石は歯垢から形成されますが、これが存在すると、歯垢が新たに蓄積される場所となり、細菌の温床となります。通常は、麻酔を使用して歯石を除去し、歯の表面だけでなく隠れた場所にある歯石やプラークを除去するスケーリングが行われます。特に、歯茎に隠れている歯石をしっかりと取り除くことが重要です。また、歯周病による歯の根の状態を確認するためには、レントゲンを撮影することもあります。

とうやく治療

歯周病は細菌感染によって引き起こされるため、口内の細菌バランスを整える必要がある場合もあります。治療の目的は、歯周病そのものを完治させるだけでなく、歯周病菌による症状や炎症の悪化を抑えることや、処置後の痛みを軽減することにあります。そのため、抗生物質や痛み止め、歯周病専用の治療薬など、さまざまな薬が使用されることがあります。これらの治療法には、直接患部に塗布するものや経口摂取するものがあります。

抜歯

歯のぐらつき、レントゲンの結果により、歯の温存が難しいと判断されたときには抜歯が行われます。

 

治療まとめ

歯周病を根治させるためには、全身麻酔をかけて歯石を取り除いたり、抜歯を行う場合があります。歯がぐらついている場合、歯の周囲には見かけ上問題がなくても、組織が細菌に感染し、腐敗している可能性があります。

抜歯後、周囲の組織を除去する処置が行われることがあります。これは、壊死した組織を取り除くための措置であり、必ず獣医師の指示のもとで行われます。

 

歯周病の予防方法

 

歯周病予防には、歯石の蓄積を防ぐことが非常に重要です。そのためには、定期的な歯磨きが必要です。子犬の時から、歯ブラシに慣れさせることが大切ですが、突然歯ブラシを口に入れると愛犬が驚くことがあります。徐々に慣れさせ、歯ブラシが怖いものではないことを教える必要があります。

歯ブラシを嫌がる場合は、指に装着するタイプのペット用歯ブラシや、ガーゼを指に巻いて優しく歯と歯ぐきを撫でるように磨いてあげる方法もあります。歯磨きは単なる作業ではなく、愛犬との特別な時間として捉えることが大切です。

犬や猫の80%以上が3歳以上で歯周病にかかっていると言われています。歯垢は食後24時間以内に形成され、数日後には歯石に変わります。そのため、1日に1回から1日おきに歯磨きをすることが推奨されています。

 

 

 

犬についての Q and A

 

犬の歯の数は全部で?

 

犬の永久歯の数は全部で42本です。
上顎には、切歯が3本、犬歯が1本、前臼歯が4本、後臼歯が2本あります。
下顎には、切歯が3本、犬歯が1本、前臼歯が4本、後臼歯が3本あります。
左右合わせて、合計42本となります。ただし、フレンチブルドッグなどの一部の犬種では、「欠歯」と呼ばれる歯がない箇所があるため、実際の歯の本数は42本よりも少ないことがあります。

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